歌手きゃりーぱみゅぱみゅ(19)が6日、初の東京・日本武道館公演を成功させた。遊園地に見立てたセットでカラフルでポップな個性あふれるステージを展開。来年2月から世界10カ国20カ所を回る初のワールドツアーも発表した。海外でも着実にファンを獲得しつつあり、本格的に海外へ乗り込む。

 カラフルなバルーンドレスに身を包んだきゃりーが登場すると、大歓声が起きた。「ついにこの日がやって参りました!

 こんなに人から見つめられるのは初めて。すごく緊張します」と感慨深そうな表情を見せた。昨年8月のデビューから約1年。「夢の1つ」と公言した初の日本武道館公演をわずかな期間で実現してみせた。

 企画には半年かけた。キャリーが中心に考案した構成と衣装は個性をいかんなく発揮。テーマは遊園地だ。「この世のものとは思えない独特の世界」と胸を張り、きゃりー自身もその世界観に溶け込んでいた。

 オープニングで着用したバルーンドレスの設定は、キリンや子ジカなどの模様を散りばめた。「きゃりーという動物を作ってみました。動物愛護団体の方にボコボコにされそうですが、フェイクになっているので楽しんでいただけます」。ティンカーベル風の衣装では空中高く舞い上がる場面も。8歳の少年ら28人のきゃりーキッズを引き連れ踊り、ピエロ風衣装も披露。ファン9000人を夢の世界に誘った。

 来年はステップアップを目指す。来年2月8日にベルギー、同月10日にフランスと、欧州、北米、アジアをツアーで回る。アンコールで「世界ツアーが決定しました。ヤッター!」と歓喜の声を上げた。ロス、上海、香港、フランスでイベント内でライブを行ったことはあるが、海外単独ライブは初めて。

 海外でもその名前を着実に浸透させつつある。先月発売の3枚目シングル「ファッションモンスター」は世界63カ国に配信。iTunes海外エレクトロニックチャートでフィンランド、香港、台湾で最高位1位を獲得。世界10カ国20カ所を回るにふさわしい実績を残している。NHK紅白歌合戦出場も確実視される。国内のビッグステージを経て本格的に海外進出する。【近藤由美子】