体調不良で京都南座「吉例顔見世興行」を休演した歌舞伎俳優市川団十郎(66)が肺炎の兆候のため来年1月の東京・新橋演舞場「寿初春大歌舞伎」も休演することが26日、分かった。

 団十郎は風邪をこじらせて軽い肺炎となり、今月18日から南座公演を休演した。先週末に京都の病院から都内の病院に転院し、このほど医師から「肺炎の兆候がみられる」と診断され、1月の休演を決めた。団十郎は夜の部「仮名手本忠臣蔵

 七段目」で大星由良之助役の予定だったが、松本幸四郎が代役を務める。

 関係者によると、現在も精密検査が続き、退院時期は未定という。団十郎は04年に急性前骨髄球性白血病を発症。翌05年に再発し、自家末梢(まっしょう)血幹細胞移植を受けた。08年には妹の骨髄を移植して完治宣言。その後は体調を大きく崩すこともなく、休演もなかった。来年3月には自身にとって初の翻訳劇出演となる「オセロー」の主演、4月からは歌舞伎座こけら落とし公演出演が決まっているが、関係者は「今回は大事をとっての休演で、(白血病の)再発ではない」としている。