女優前田敦子(22)が主演映画「もらとりあむタマ子」(山下敦弘監督、11月23日公開)が上映される釜山映画祭出席のため3日、現地入りした。歌舞伎俳優尾上松也(28)との交際報道後、取材陣の前に姿を見せたのは初めて。成田空港では笑顔を見せながら機上の人となり、釜山・金海空港で熱狂的なファン約100人に囲まれると驚きの表情を見せた。交際についての問いかけには無言だった。夜には同映画祭のオープニングセレモニーにも出席した。

 この日夜、11年に開館した総工費約152億円の「釜山シネマセンター」に、少し大人になった印象を与える前田が現れた。目元にくっきりとアイラインを入れ、唇はレッドカーペットの色に負けない艶やかな深紅。「あっちゃ~ん」。声援を浴びながら、レッドカーペットを歩くと、両サイドの客席から一斉に声を掛けられた。左右をきょろきょろと見渡し、驚いたように目を白黒させつつ、手を振った。オープニングセレモニー開始の合図となる花火が何発も打ち上げられると、笑顔で見上げた。

 先月25日に初ロマンスが報じられて以来、これが初めての公の場となった。この日午前9時半、成田空港に黒の帽子を目深にかぶって出発口に姿を見せた。取材陣に囲まれると、時々照れたようにうつむいたが、笑顔を見せるリラックスムード。釜山行きの飛行機に乗り込む直前、ゲート前で「行ってらっしゃい」と声を掛けられると「行ってきます。は~い。ありがとうございます」と再び笑顔を見せた。

 座席番号は元AKB48らしく、くしくも「48番」だった。空港の到着ロビーでは、熱狂的な韓国のファン約100人から熱い歓迎を受けた。自分に向かって押し寄せてきて、押しくらまんじゅうのような状況になると、小さな声で「えっ?

 すごい」と驚きを言葉にしていた。予想以上の歓待に応えようと、時間の許す限り、サインに応じていた。

 交際報道後、所属事務所が「プライベートなことは本人に任せています」とコメントを発表したが、前田自身の「肉声」は伝わっていない。空港では、日本の取材陣から「恋愛はいかがですか」「彼はいかがですか」など、交際の進展ぶりや現在の心境、尾上松也についての質問を浴びたが、一瞬だけ視線を向けたが、コメントはしなかった。【村上幸将】