菅義偉官房長官は24日の参院予算委員会で、大阪市の学校法人「森友学園」の国有地取得問題で、昭恵夫人付だった政府職員、谷査恵子氏が、籠池氏の求めに応じて財務省に照会していたことを示す資料を23日の会見で報道陣に配布した際、谷氏のメールアドレスや携帯電話番号を示したままだったとして、謝罪した。

 民進党の福山哲郎議員の指摘に、「当初、アドレスや電話番号を(記載のまま)配布したのは事実だ。会見直後に、差し替えを依頼したが、私自身も不注意だったと思う」と述べ、「これについては、おわび申し上げるとともに、今後こうしたことがないように注意したい」と主張した。

 一方、菅氏は、この資料の存在を約1週間前に把握し、谷氏側から入手していたことを明かした。それにもかかわらず、個人情報の扱いがずさんだったことになる。

 福山氏は、「籠池氏から(証人喚問で)話があったら、(個人情報を)黒塗りにもしないで記者にばらまく。何をそんなに慌てていたのか」と皮肉り、「野党に先に出されるより、先に官邸で会見したかったような、あわてぶりだ。この問題がいかに重要かという証左だと思う」と指摘した。