史上最年少プロ棋士、藤井聡太七段(16)が8月31日、大阪市の関西将棋会館で指された第49期新人王戦トーナメント準々決勝で、近藤誠也五段(22)を84手で破り、ベスト4に進出した。準決勝で青嶋未来五段(23)と対戦する。若手棋戦では初の4強入り。通算成績は89勝15敗。

ラストチャンスは逃さない。藤井が持ち前の終盤力でじりじりと相手を追いつめた。「お互いの玉が薄い形で戦いになったので、均衡を保つのが難しい将棋でした。中盤は一手一手難しかったです」。落ち着いた指し回しで強さを見せつけた。

昨年は若手棋戦となる新人王戦、加古川青流戦、上州YAMADAチャレンジ杯ではいずれもベスト8で敗退。超スピード出世で、今期は加古川青流戦、上州YAMADAチャレンジ杯の参加資格を失った。出場が決まった時点で条件を満たしていたため唯一参加できた新人王戦も今期が最後となる。

新人王戦は、歴代優勝者に羽生善治竜王(47)らが名を連ね、トップ棋士への登竜門として知られる。藤井にとって今回の新人王戦は、もう2度と挑戦できないタイトルとなる。次戦の青嶋戦に向けて「強敵です。(決勝の)番勝負に出ることができるように全力を尽くしたい」と気合を入れた。

高校生活初めての夏休みも終わった。将棋の研究に打ち込めた夏だった。7月中旬に始まった連勝も8に伸ばすなど再び好調モードに入った。若き天才棋士がラストチャンスをモノにする。【松浦隆司】

<若手3棋戦の参加資格>

▼加古川清流戦=プロは四段のみ、年齢制限なし。

▼上州YAMADAチャレンジ杯=五段以下、プロ入り15年以下など。

▼新人王戦=六段以下、26歳以下など。