NHK・Eテレの子供向け番組「にほんごであそぼ」への出演など、幅広く活躍した浪曲師の国本武春(くにもと・たけはる、本名加藤武=かとう・たけし)さんが24日午前4時ごろ、急性呼吸不全のため都内の病院で亡くなった。55歳だった。葬儀は近親者のみで行い、後日「お別れの会」を開く。喪主は妻桂子(けいこ)さん。

 今月12日に公演のリハーサル中に手足のしびれを訴えて救急車で搬送され、脳出血と診断された。24日午前1時ごろに容体が急変。妻桂子さんにみとられて息を引き取った。

 浪曲一家に育ち、81年浪曲師に。リズム感ある演奏に合わせたパワフルな歌声で人気を集め、ブルースやロックの演奏家とも共演し国内外で評価された。宮本亜門演出のミュージカル「太平洋序曲」やドラマにも出演。「にほんごであそぼ」では派手な衣装やメークの「うなりやベベン」役で人気を博し、日本浪曲協会副会長も務めた。