<キリン杯:アラブ首長国連邦(UAE)1−0日本>◇27日◇東京・国立競技場
じれったい。W杯出場の決まる可能性のある最終予選2試合を前に、日本代表のゴール欠乏症が深刻になった。ジーコジャパン初の2戦連続完封負けで、ブルーで染まった観客席の歓声はため息に変わった。
ゴールが遠い。3月のアウエー、イラン戦でMF福西が後半21分に得点して以来、294分間も自力でのゴールがない。得点が役目のFW陣は、2月北朝鮮戦で大黒がロスタイムに決めてから4試合360分も沈黙の異常事態だ。
仮想バーレーンとして挑んだUAE戦。最終兵器として初先発のピッチに立った大黒も不発に終わった。「使ってもらったのに結果が出せず残念。相手も強くなかったから余計に悔しい」。アゴをなでながら、天を仰いだシーンを思い返した。後半26分、右サイド奥から小野のパスを受け反転しながら打った左足シュートは相手DFに当たってポストに直撃。その直後の決定的ヘッドは「冷静になればよかったが、今日は余裕がなかった」とミスしてしまった。
「日本を助けるゴールを決めてきた」とジーコ監督の信頼厚いFW鈴木はシュート0本。後半20分に代わって入った玉田も左足首痛の不安こそ消し去ったが「デキはまあまあだけど、点が取れてない。そこが…」と声を落とした。左太もも裏肉離れのFW高原は現状ではバーレーン戦どころか北朝鮮戦も微妙で、FW陣の出口は見えない。
後半27分からはDF坪井に代えてFW本山を投入し、4バックにして猛攻に出たが0−1に終わった。しかしジーコ監督は必死に前を向いた。「攻撃の形はできていた。バーレーン戦で必ず勝ち点3を取る。絶対に本大会に行くという気持ちでやる」。無得点では勝利などあり得ない。重い課題を抱えたまま突入するヤマ場の6月シリーズ。ジーコジャパンが最大の危機に直面した。【西尾雅治】
[2005/5/28/09:18 紙面から]
写真=後半、シュートを外し悔しがる大黒
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