荒井広宙(28=自衛隊)が3位でゴールし、日本競歩界初の銅メダル獲得かと思われたが、まさかの失格となった。

 4位でゴールしたカナダ選手サイドが48キロすぎの接触行為を抗議し、受け入れられた格好となった。日本側が再抗議しており国際陸連の理事5人が判断する。

 日本勢は谷井孝行(33=自衛隊)が3時間51分00秒で13位、森岡紘一朗(31=富士通)は3時間58分59秒で26位。(記録は速報値)

 レースは世界記録保持者のディニ(フランス)がトップをいく展開となり、谷井、荒井らは2位集団で追いかけた。

 22キロすぎ、2位集団がペースアップし、ここで谷井が後退した。32キロすぎ、トップをいくディニが立ち止まるなどペースダウンした。

 35キロすぎでダンフィーがトップに立った。荒井は3位グループで先頭から14秒差。

 39キロ付近で先頭のダンフィーがペースダウンし、荒井ら2位集団が追いつき一時は先頭に立った。

 40キロすぎタレントが先頭、荒井は4秒差の2位で通過。45キロすぎ、荒井は先頭タレントから26秒差の3位通過。

 ラスト5キロ。48キロすぎトートが先頭。荒井はダンフィーに抜かれ4位に一時後退したかに見えたが、体をぶつけ合いながら、すぐに抜き返し3位キープ。3時間41分24秒でそのままゴールした。

 マテイ・トート(33=スロバキア)が3時間40分58秒で1位、ジャレド・タレント(31=オーストラリア)が3時間41分16秒で2位。

 ▽谷井孝行の話

 最初からリズムに乗れなかった。20キロぐらいから苦しい動きになり、25キロぐらいから意識も薄くなってきた。スタート前から不安があった。

 ▽森岡紘一朗の話

 力が足りなかった。自分の中では最善を尽くした。悔しい。やっとつかんだ五輪のチャンスだったのでものにしたかった。