日韓戦には日本女子サッカー界を代表して「ヤングなでしこ48」が挑む!。U-20(20歳以下)女子W杯でベスト8に進出したヤングなでしこは、準々決勝(30日、国立)で韓国と対戦する。自陣に引いた守備から、カウンターで攻撃してくる戦術は既にチェック済み。カウンター攻撃への対処が課題のヤングなでしこだが、前線の「ヤングなでしこ48」からの早いプレッシャーで、相手のカウンターを封じるとともにボールを奪い、ゴールを狙う。

 日本女子サッカー界にはAKB48ならぬ“ヤングなでしこ48”がいる!

 背番号13のFW道上彩花(18=常盤木学園高)、11のFW田中美南(18=日テレ)、10のFW横山久美(19=岡山湯郷)、そして14のMF柴田華絵(20=浦和)。背番号を足すと“48”になる前線の4人が、韓国戦の鍵になる。

 不動のセンターは、“ヤングなでしこのあっちゃん”こと道上だ。1次リーグ3戦すべてにワントップとして先発した女子高生FW。170センチの長身を生かし、体格で勝る海外チームを相手にしても当たり負けしないポストプレーが特長。

 国立競技場で行われた1次リーグ最終戦のスイス戦。第1試合として韓国-ブラジル戦が行われており、アップ中のヤングなでしこの目には、韓国のカウンター攻撃が焼き付いた。自陣で守備に人数をかけ、前線に2トップを残す。敵の一瞬のスキを突き、最終ラインから前線へ1本のロングボールを蹴ってくる。

 有効になるのが、前線からのプレッシャーだ。スイス戦では道上、田中美や横山がスイスDFを追いかけ回した。トップ下としてフル出場した柴田は「前半の立ち上がりは特に、積極的に行きたい。前で奪えた方がゴールも近いのでチャンスになる」と話した。

 今大会、ヤングなでしこはカウンターから度々ピンチを迎えて失点も喫している。吉田監督は「(みんなが)前を向いた状態で取られると、全力で守備に戻ることになる」と課題を指摘していた。ボランチや守備陣に負担をかけさせないためにも、前線の動きが重要になる。目標とする金メダルへ、“ヤングなでしこ48”が大舞台で飛躍する。【保坂恭子】

 ◆横山久美(よこやま・くみ)1993年(平5)8月13日、東京都多摩市生まれ。U-17女子W杯では大会優秀選手。十文字高から、岡山湯郷入り。155センチ、50キロ。

 ◆田中美南(たなか・みな)1994年(平6)4月28日、タイ生まれ。兄の影響でサッカーを始め、日テレ・メニーナ入団。今季からベレーザ昇格。161センチ、52キロ。

 ◆道上彩花(みちがみ・あやか)1994年(平6)7月27日、和歌山県生まれ、徳島県育ち。11年の全日本高校女子選手権で優勝し、得点王。170センチ、65キロ。

 ◆柴田華絵(しばた・はなえ)1992年(平4)7月27日、福岡県生まれ。神村学園から浦和入り。昨季は12試合に出場し、1得点。153センチ、43キロ。