J2横浜FCのFWカズ(三浦知良=45)が、24日から始まるフットサル日本代表の国内合宿に参加することが4日、分かった。カズはこの日、同代表ミゲル・ロドリゴ監督(41)と都内で会い、チーム方針などの説明を受けた。同席した日本協会の代表チーム部幹部らからも諸条件などを説明され、了承したもよう。W杯とは縁がなかったカズが、再び代表ジャージーに袖を通し、11月1日からタイで行われるフットサルW杯に参戦する。

 W杯の道筋ができた。カズが、24日から名古屋で予定されているフットサル日本代表の合宿に参加することが決まった。この日、ロドリゴ監督と会って、直接口説かれ、前向きな返事をしたようだ。

 ロドリゴ監督は、アジア予選を首位で突破した直後「カズは精神的な支柱としてピッチ外でも必要だし、プレーヤーとしても必要な戦力。1月のFリーグに参戦した時、両チーム合わせて一番シュートを打ったのはカズだった。あの積極的な姿勢を代表にもたらしてほしい。今度、カズに会った時に、そういう話をします」と話していた。

 本来、カズは10日からの代表合宿に参加する予定だったが、現在Fリーグの最中で、他選手の疲労度などを考慮し、日本協会が10日からの代表合宿の中止を決め、この日、Fリーグ各クラブに通達。そのため、24日からの参加で最終決定した。カズは現在、体調不良で別メニューのリハビリ中で、今日5日から再び横浜FCの練習に合流予定。体調が優れないカズにとっても、合宿延期はプラスに作用する。

 W杯とは縁がなかった。ドーハの悲劇で94年米国大会は予選敗退。日本が初めてW杯出場を決めた98年フランス大会は、大会直前に外れた。以前、フットサルでW杯に再挑戦することに、カズは「そりゃあ、日本代表のユニホームを着るわけですからね。同じW杯と言っても、サッカーとフットサルでは全然違う。それでも、競技者にとっての重みや誇りは、一緒だと思う」と、青いユニホームへの熱い思いを口にしていた。

 1月にFリーグ参戦を終えたカズは「サッカーとフットサルでは使う筋肉も違うし、体の鍛え方も違う。本格的にやるには、サッカーとは別のトレーニングが必要だね」と話していた。今後はJ2を戦いながら、フットサル仕様の体に仕上げていく予定だ。

 「オレが参戦することでフットサル界が盛り上がるなら、オレはやるよ」。昨年末、Fリーグ参戦表明時の言葉だ。フットサルを全国区にするため、サッカー界のキングは挑戦し続ける。

 ◆フットサルW杯大会方式

 世界6地域と開催国の合わせて24チームが出場し、6組に分かれて1次リーグを行う。各組上位2チームと、3位の成績上位4チームがそれぞれ決勝トーナメントに進む。登録メンバーは、14人がベンチ入りする。