ザックジャパンがW杯アジア最終予選オマーン戦(11月14日、マスカット)直前に「国内組限定」中東合宿を行うことが分かった。日本協会の原博実強化担当技術委員長(53)が2日、イランで開催中のU-16アジア選手権視察から帰国した際に明らかにした。

 勝てばW杯出場権獲得に王手となる可能性がある一戦に万全を期す。オマーン戦は国際Aマッチの親善試合デーに行われるため、海外組の合流は試合の2日前。だが、Jリーグの協力により11月10日開催のはずだったJ1リーグ戦を週半ばの同7日に前倒しできたことで、国内組は試合翌日の8日に中東に出発。9日の中東入りが可能になった。

 9月11日のW杯最終予選のイラク戦の招集メンバーに出場停止中だったDF今野泰幸(29=G大阪)、DF栗原勇蔵(29=横浜)を加えても、国内組は14人。選手選考によっては10人強ほどの「小規模合宿」になるが、原委員長は「オマーン戦は重要な一戦。国内組だけでも時差や気候に合わせるためにも先に中東入りする。体を動かすだけでもいい」と言い切った。

 合宿地はアジア杯で優勝し、3次予選のアウェー・タジキスタン戦前にも合宿したドーハが第1候補だ。日本とオマーンの時差は5時間。平均気温で15度近く気温差もある。現代表は海外組中心だが、国内組が前もって中東の環境に順応しておくことは必要不可欠だ。6月のW杯最終予選3連戦に備え、5月に国内で「海外組限定合宿」が行われたが、今回は逆の「国内組限定」で必勝を期す。