年間王者を狙うG大阪には痛恨のドローだった。ホーム横浜戦は2-1で後半ロスタイムを迎えた。主将のMF遠藤保仁(35)が与えたファウルが、横浜MF中村の同点FK弾を呼んでしまった。悔しすぎる引き分けを、主将は努めて冷静に受け止めた。

 「結果はファウルになったけれど、いったことで後悔はしていない。同じ場面がもう1度きても同じことをする。ビビらず全員でいければいい。(FKは)素晴らしいゴールだったと思うし、さすがだなと思う。大概のGKは取れない」

 前半5分、FWパトリックが先制点を決めた。後半23分にはMF倉田のシュートが宇佐美の右足に当たり、方向が変わってそのままゴールへ。「ラッキーでしかなかった」と話す宇佐美は、今季15点目で再び得点王争いの単独トップに立った。

 前節15日名古屋戦。2-0から逆転負けを喫し、チームに大きな傷痕を残した。17日には全員で1時間のミーティングも行い、意見をぶつけ合った。この日も同じ2-0の状況だった。だが後半26分、パトリックがベンチへ下がると守備のバランスが崩れ、同38分から連続失点。2試合連続で2点差を守れなかった。

 長谷川監督は「(22日に)中2日で次の試合がなければ、パトリックを代える状態じゃなかった。休ませたいと思ったことが、微妙に結果に影響した。選手の責任ではない」と采配ミスを認めた。宇佐美も「3点目、4点目。相手のモチベーションを根こそぎつぶす得点差が必要」と反省した。年間順位で首位浦和とは勝ち点9差の4位に停滞する。G大阪は勝利を積み重ねていくしかない。【小杉舞】