股関節痛で別メニュー調整が続いていたJ2札幌MF小野伸二(37)が4日、札幌・宮の沢での練習で約1カ月ぶりに復帰した。チームは3日讃岐戦で4戦ぶり勝利を挙げ、J1昇格に王手をかけた。復帰直後で6日のアウェー徳島戦出場は厳しいが、早ければ12日千葉戦でのリーグ戦復帰が見えてきた。

 天才の技術と経験を加え、最後の締めに入る。10月8日水戸戦出場後に離脱。まだ痛みがあり休養が必要も、大一番が迫り覚悟を決めた。「今季はもうやらないはずだった。無理はしたくないが、せざるをえない状況なら準備しないと」と、前を向いた。

 次節、札幌が徳島戦に勝っても、3位清水が讃岐に勝てば、決着は12日千葉戦以降に持ち越される。6連勝と好調な清水が19位讃岐に引き分け以下に終わる可能性は低い。現実的に千葉戦が“Xデー”となる確率が高く、ここに照準を合わせ、7日の練習試合で、動きの最終チェックを行う。

 四方田監督は「どれぐらいの時間やれるかは分からないが、状況を打開する他の人にはない武器を持っている。チームにとって(復帰は)大きい」と期待。今季はケガに苦しみ15戦274分の出場にとどまるも、ピンポイントで大仕事をやってのけ、J1昇格を引き寄せる。【永野高輔】