昨季Jリーグと天皇杯の2冠を達成した鹿島が22日、日本とタイの修好130年を記念して初開催となる国際交流大会インターリーグ杯(24日開幕、バンコク)参加のため、成田空港から出発した。

 MF小笠原満男(37)やGK曽ケ端準(37)ら全選手が、黒の新ジャージーで出発する中、今冬の欧州移籍を目指している鹿島MF柴崎岳(24)の姿はなかった。当初はタイ遠征までに移籍が決まらなければ同行予定だったが、クラブ関係者によると、移籍の可能性があるため急きょ日本に残ることを認めたという。すでにスペイン1部ラスパルマスなどが獲得に乗り出している。

 17日に始動したばかりだが、早くも今季初の大会となる。曽ケ端は「暖かいタイで良いコンディションに持っていけるように準備したい」。石井正忠監督(49)も「新加入の選手もいるし、昨年のチームとどう組み合わせるか。コンディションも上げていかないといけない」と、試合を積み重ねながら体力強化と戦術徹底を並行させるつもりだ。来月21日から始まるアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)でも、タイのムアントンと同組が決定している。指揮官は「タイだけでなくアジアでは、グラウンド状況やホテルと会場の距離など悪状態の場合が多い。その準備もできる」とアジア遠征の経験も重要視していた。

 同大会にはJリーグからは鹿島と横浜が参加する。鹿島は24日にスパンブリーFC、26日にバンコク・ユナイテッドと対戦する。【鎌田直秀】