堅守を誇る大分の「カメナチオ」をこじ開けるカギを、ダブル小林が握る!

 J1山形DF小林亮(26)が9日、11日のアウェー大分戦での必勝策を明かした。相手は昨季、所属していた古巣で、傾向を熟知。「必ずスキはできる」と自信を見せた。また小林伸二監督(48)も「決して堅くはないと思う」と攻略に自信の言葉。02年に指揮してJ1昇格を果たした思い入れの強い相手との一戦に、意欲を見せた。

 ゴールにカギをかけてきた男は、開け方も知っている。小林は大分の一員として、堅守で昨季のナビスコ杯優勝に貢献した。自軍のゴール前に多くの人数を割いて守る「カメナチオ」。攻めどころがないように思えるが、小林は「(相手に)ボールが渡ると、両サイドハーフが下がる。そこにスキができる」と、にやりと笑った。

 守勢に回る時は、3バックに攻撃的MF2人も加わり「5バック」になる大分。攻撃的MFがスルスルと自陣深くに引くため、両サイドにスペースができる。小林は「取れても1点。でもスキは必ずできるから、そこを起点に粘り強くやるのが大事」と話し、表情を引き締めた。

 突破策を練る小林監督もゴールへの自信を見せる。「カメナチオ?

 堅くないと思う。先制点を取りたいですね」と、勝ち点ゲットを見据える。大分は、01年途中から指揮し監督業をスタートさせた、思い入れ深いチーム。翌02年にはJ2で優勝し昇格を果たした。「大分が(J1に)残っていて、昇格した山形を連れていけるのが本当にうれしい」と素直に喜ぶ一方で、勝負は別物―と指揮官としての割り切りも当然ある。

 リーグ14位の相手だが、小林は「逆に警戒が必要」と話す。状況が悪い時の、結束力の強さを実体験で知る男は「家族というか、仲の良さの質がものすごい。注意しないと」と気を引き締めた。堅守の基礎をつくった小林監督も、それを切り崩して、勝てば首位の可能性もあるチームの勢いを加速させたいはず。ピッチ上と、ベンチの「ダブルコバヤシ」が、感傷を捨てて古巣を踏み台にする。【山崎安昭】