勝利の味を思い出せ!

 J1清水の長谷川健太監督(43)が、次節大分戦(16日、アウスタ)に向けた13日の紅白戦で今季ホーム唯一の勝ちゲームの川崎F戦(4月12日、1○0)と同じ布陣(GKを除く)を組んだ。「現状では、一番点が取れている布陣だと思う。ホームで唯一勝ったメンバー。シンプルな考えです」とこの日のメンバー構成を説明した。

 今季ここまでの戦いでは、後半の残り15分あたりから、猛攻に転じることが多かった。しかし、あまりに遅い反撃は、追いつくことはあっても逆転までは難しく、現在6戦連続の勝ち星なし。指揮官は「(大分戦は)キックオフと同時に相手にプレッシャーをかけ続ける。持ち駒を余らせてもしょうがないし、使える選手は頭から使う」と、序盤から勝負を仕掛け、1カ月ぶりの勝利を狙う。

 川崎F戦で決勝ゴールを決めた岡崎も「サイドから中に入れば、トップ下と一緒。点が取れるポジションには変わりはない。自分たちの力でこの状況を脱出するしかない」と、久々のサイドハーフでの先発を歓迎した。窮地に立たされた健太エスパルス。大分戦の勝敗が、今季の分岐点になることは、誰もが自覚している。【為田聡史】