J2仙台MF田村直也(24)が、30日のホーム岐阜戦に「1人3役」でスタンバイする。約2年4カ月ぶりの首位奪取をかけた一戦で、5戦ぶりのベンチ入り。万能さを買われてサイドバック(SB)、ボランチ、攻撃的MFの控えに回る田村は「どのポジションで出るか分からないけど、心の準備は万端。ホームで下位相手だし、絶対に勝つ」と話した。

 今季は左SBで開幕スタメン。ここまで14試合に先発したが、最近4試合はDF朴とDF一柳の活躍でベンチ外だった。だが、ベガルタ屈指の万能選手は、先発11枠のうち6枠でプレーできる。手倉森監督から「今後、田村の万能さに頼る時がくる」と期待され、先週から本職のボランチの練習を再開。さらに24日のサテライト東京V戦では、攻撃的MFでプレー。前半終了間際に得点も奪った。

 田村は「(万能さを)評価されてのベンチ入りだと思ってます」。東京Vの下部組織に所属した中高時代は攻撃的MF、中大時代はボランチ、仙台ではSBを経験し「どの位置でもチームに貢献をしたい。中盤でのプレスとか持ち味を出しつつ、まだ今季1点なんでゴールも狙いたい」と意欲を語った。首位C大阪から4位甲府まで勝ち点1差にひしめく混戦。ベガルタには頼れる男が控えている。【木下淳】