J1清水DF市川大祐(29)が、25日の次節東京戦(午後3時、アウスタ)で史上45人目のJ1通算300試合出場を達成する。清水では、MF伊東輝悦(35)元日本代表MF沢登正朗(39)以来、3人目の大台到達で、Jクラブの下部組織出身者で同一クラブでの達成はJ史上初の快挙となる。

 大台到達を目前にしても市川の調整は、なにも変わらない。首位返り咲きを狙う、東京戦を2日後に控えた23日の練習でも、いつもどおりに右サイド「定位置」に入り、レーザービームのような鋭いクロスを連発した。「あとは、試合に向けては体調管理ぐらい。これから5試合は重要性が1試合1試合増していく。だからこそ、自分たちのスタイルというものを貫いていく」と、静かな言葉に闘志を込めた。

 J開幕の93年に清水のジュニアユース1期生として入団してからユースを経て現在に至るまで、清水一筋17年。まさに「生え抜き」での達成となり「この数字というのは、自分にとってもクラブにとっても意味のあるものだと思う。同じクラブでずっとやってきたということについて、誇りと幸せに感じる」と、胸を張った。また「今、下部組織でやっている選手たちにもいい刺激になればと思う」と、大先輩として後輩たちにエールを送った。

 リーグも大詰めを迎え、首位川崎Fと勝ち点差2で残りは5戦。この日までに前売りチケットは完売し、初の「年間リーグ制覇」への期待は高まる。絶対に落とせない一戦は、今季の公式戦いまだ4戦未勝利(1分け3敗)の東京戦だが「サッカーというのは基本は1対1が11個ある。そこで負けなければ優位に試合が運べるし、サイドで主導権をにぎれれば攻撃で押し込める時間が増える」。299試合のキャリアで培ってきた「勝利の方程式」で市川が歓喜の瞬間を導いてみせる。【為田聡史】