【グアム22日=山崎安昭】J1仙台が、第1次キャンプ地のグアム入りした。到着直後の夕方から練習を開始。ランニングやストレッチで体をほぐした。15年ぶりの海外キャンプで昨季のコンディションまで戻し、第2次キャンプ(宮崎県延岡市、来月2日開始)から、J1仕様のスピードを手にするべく「地獄メニュー」を開始する。1カ月半後に迫った7シーズンぶりのJ1開幕に向け、ベガルタが走りだした。

 寒さのあまり肩をすくめながら午前11時に出発した仙台から、到着時の気温29度のグアムへ乗り込んだ。到着後まもなく、日没後の練習場で「J1仙台」が始動した。約30分、軽いメニューながら、イレブンの顔から汗がしたたり落ちる。手倉森監督は「明日から本格的に動くためにも、少しでも動いた方がいい」と、到着即始動の意図を説明した。

 MF梁を筆頭に、選手からは「暖かいところでやれるのはケガ防止にもなる。しっかりやりたい」とグアムでのキャンプインを歓迎する声が上がっている。同監督も「ここでは筋トレをメーンにして体に刺激を入れる程度。本当のキャンプは延岡から」と明かした。J1仕様へ変ぼうを遂げる「序章」(同監督)と、1次キャンプを位置づけた。

 昨年の天皇杯で4強入りし、J1勢4クラブと貴重な実戦を積んだ。梁が「判断、動きだし、止めて蹴るという一瞬の速さに差を感じた」と話すように、J1で戦うための課題を突きつけられた。指揮官が「延岡でとことん走らせ、スピード系のトレを多くする」というのも、J1定着への1歩と考えているからだ。

 「暖かいだけで気分がいいから、走るだけでも1時間がアッという間に感じる」(同監督)というグアム。穏やかな風に乗り、ベガルタ戦士の挑戦が始まった。【山崎安昭】