スポーツの力を信じ、被災地に向かう。浦和はJリーグ再開後の29日、仙台とアウェーで対戦する。被災地で行われる初戦に真剣勝負で挑む。復興のために、協力する。ペトロビッチ監督(45)は1日、「すべての安全面が確保できていれば、被災地にとっていいこと。大きな意味を持つ試合になる」と歓迎した。日本代表として、3月29日のチャリティーマッチに出場したMF柏木陽介(23)も「仙台で試合をした方が、被災地の方が喜んでくれると思う」と賛成した。

 最大の難点は、移動手段だ。浦和から東北道を使いバスで向かうと、約6時間はかかる。東北新幹線の仙台までの区間再開は下旬の予定。山形まで空路、バスで仙台に向かう手段が最も現実的だ。山形空港から仙台市内までは、車で約1時間半。監督は「バスで5、6時間はきつい。途中まで新幹線や飛行機を使い、できるだけ短い時間での移動を考えている」と話した。

 大事な試合だからこそ、結果が求められる。個人的に募金活動をするなど支援に動くMF柏木も「勝負は勝ちにいく。そこは譲れないところ。みんなで仙台のために戦う」と言った。妥協なし、手抜きなし、ただただ真剣勝負しにいく。