<J1:川崎F1-0磐田>◇第9節◇3日◇等々力

 磐田は終了間際に失点し、今季初黒星を喫した。前半30分にDF山本脩斗(25)が退場。後半は、防戦一方の展開を打開することができず、悔やまれる敗戦となった。

 最後の最後で我慢しきれなかった。前半30分以降は、10人での戦いを強いられ、守備の時間が大半を占めた。後半も、ボールを保持することはできず、前線にクリアするだけで精いっぱい。敵陣に入ることもできない時間が続いた。粘り強く耐えたが、試合終了間際の後半45分に失点。柳下正明監督(51)は「(後半)44分までいい仕事をしてくれた。今日のゲームを11人でやりたかった」と唇をかんだ。

 ただ、数的不利な状況から、今後につながる光明を見いだした。リーグ再開前には清水とのチャリティーマッチでCKから失点。京都との練習試合でも2失点した。その後の練習ではこれまで続けてきたゾーンディフェンスから、マンツーマンを試すほど早期の修正が必至だった。だが、この日はゾーンディフェンスで、後半だけで7本もあったCKを危なげなくクリア。再開戦以降は、守備の連係が良くなっている。

 23本のシュートを浴びながら、好セーブを見せたGK川口は「今日のように、気持ちを出して戦うことは今後も大事」と悲観しなかった。ウオーミングアップなしで出場したDF金沢も「冷静に戦うことはできていた。守備の意識は高くなってきたと思う」と敗戦から手応えを感じていた。次戦はいまだにリーグ戦で勝利していない山形と対戦する。負けないジュビロを取り戻すには、勝利しかない。【神谷亮磨】