<ナビスコ杯:川崎F0-1磐田>◇1次リーグ◇9日◇等々力

 磐田が川崎Fに競り勝ち、決勝トーナメント進出に王手をかけた。前半25分、FW山崎亮平(23)がクロスを左足で合わせて先制。今季から札幌FW中山が背負っていた「エースナンバー9」を継承した点取り屋が今季初ゴールを挙げた。この1点をプロデビュー戦となったGK竹重安希彦(24)を中心とした守備陣が死守。次戦仙台との最終節を引き分け以上で、予選突破が決まる。

 待望のゴールに思わず叫んだ。前半25分、MF山田のドリブル突破で左サイドを崩すと、FW山崎はDF宮崎の低空クロスに迷わず飛び込んだ。左足で合わせてネットを揺らすと、アシストした宮崎の元に走り、抱き合った。「ずっと取れていなかったので素直にうれしかった」。復帰戦から公式戦7試合目での得点を笑顔で振り返った。

 生みの苦しみからようやく解放された。2月に左橈骨(とうこつ)を骨折。復帰した4月以降も、思うようなプレーができなかった。今季はクラブからゴン中山が背負った9番を託された。「意識はしていないけれど、サポーターは特別な番号として見ている。結果を残さなければいけない」。見えない重圧とも戦っていた。

 それでも、腐らずチャンスを待った。この日は日本代表に招集されているエース前田の代役として先発したが「代表選手がいないから勝てないと言われるのが一番嫌だった」と持ち前の負けん気の強さを前面に出し、プロ初ゴールを決めた思い出の地で再び輝きを放った。

 チームはA組首位に立ち、最終節を引き分け以上で予選突破が決まる。リーグ戦も16日から再開する。山崎は「点は取れたけれどまだまだ物足りない。今日みたいなプレーを続けなければいけないし、リーグでも点を取りたい」と、力強く言った。優勝した一昨年のナビスコ杯でブレークした。復活の舞台もヤマザキナビスコ杯なら、とってもうれしいおかしな話だ。【神谷亮磨】