<ナビスコ杯:仙台1-0C大阪>◇1次リーグ◇9日◇ユアスタ
ボランチ起用に“1発回答”だ。仙台がC大阪との接戦を制してA組3位に浮上し、決勝トーナメント進出へ望みをつなげた。後半18分にMF梁勇基(30)が決勝ゴール。今季初めてボランチで先発した大黒柱が、最高の結果で応えた。雨中の一戦はシュート数17対16と打ち合いになったが、GK林卓人(29)を中心に完封。ナビスコ杯2連勝で16日に再開するリーグ戦(対札幌)へ弾みをつけた。
運も梁に味方した。左からFWウイルソンが上げたクロスを、中央で中原が競る。こぼれ球をフリーで拾い、右足を振り抜く。相手DFに当たったボールは弧を描き、誰も予想しなかったゴール右隅へ吸い込まれた。「あのゴールに関してはホントにラッキー、ラッキーゴールだった。もっとキレイに決められれば良かったんだけど」。会心ではなかったが、クロスのこぼれ球を狙ったボランチらしい得点に笑みがこぼれた。
頭からボランチに入るのは今季初。「サイドとは違った楽しさがある。ボランチができれば、プレーの幅も広がる」と新鮮な視界が向上心を刺激し、ピッチの中央で躍動した。高精度パスや献身的な守備でも随所に光り、手倉森監督を「3列目に入っても十分やれる」とうならせた。これまではオプション的な性格が強かったボランチ梁。しかし、かねてDF上本が「ヨンギみたいに球がさばけるボランチがいると違う」と話すなど、チームの進化に待望論もあった。リーグ戦再開を前に、1試合やれるメドが立った意味は大きい。
これでA組3位。27日の磐田戦へ可能性はつながった。6日の広島戦後、手倉森監督は選手に宣言した。「我々には2つのタイトルを追える力がある。狙っていこう」。リーグもナビスコも、6月は負けなしで突っ走る。【亀山泰宏】



