<ナビスコ杯:清水0-1湘南>◇1次リーグ◇15日◇アイスタ

 1次リーグ突破へ望みをつなぐためにも勝ち点3が絶対条件の清水だったが、いきなり劣勢に立たされた。

 前半8分、J2熊本への期限付き移籍から復帰後公式戦初先発となったDF広井友信(28)が自陣内で痛恨のパスミス。鮮やかなショートカウンターを決められ、先制点を献上した。

 出ばなをくじかれると、イレブンは精彩を欠いた。同13分、FW伊藤翔(24)がゴール前で左を振り抜く。相手GKがボールをこぼしたが、詰める選手は誰もいなかった。さらに、同35分には、DFイ・キジェ(21)の左クロスにMF高木純平(30)がダイビングヘッドで合わせるもGKの正面を突いた。反撃の糸口をつかめないまま、無得点で前半を折り返した。

 アフシン・ゴトビ監督(49)は、後半からエースのFWバレー(31)を投入した。その後もMF石毛秀樹(18)など次々にフレッシュな選手を起用したものの、状況は変わらない。最後まで逆転へのきっかけとなる1点すら奪えなかった。

 この日観戦した前主将の小野伸二(33=現ウエスタンシドニー)にささげる勝利どころか、昨年ファイナリストの意地を見せられないまま1次リーグ敗退が決まった。【前田和哉】