鹿児島キャンプ中のJ2磐田は7日、鴨池陸上競技場で練習を行い、右太もも裏の違和感で離脱していたMF小林祐希(21)が戦術練習に参加した。小林はミニゲームで速いプレスと、攻撃起点となる縦パス供給で持ち味を発揮。シャムスカ監督(48)は新しい発見として小林の名を挙げており「スペースをみつけた瞬間にパスを放り込み、激しい守備から攻撃に移る。マークも攻撃もできる」と期待を寄せている。

 東京Vユースから同トップに昇格し常にレギュラーとして活躍してきた。しかし、昨季はリーグ1試合の出場にとどまった。出番はなくてもFKなど居残り自主練習も怠らなかった。「今年は試合に出ないといけない勝負の年。今まで我慢する経験はしてこなかったから去年、我慢して。そこが自分に足りないところだったし、その勉強をした」と振り返る。

 激烈なレギュラー争いを覚悟した上で、今季も磐田に残った。練習では速い判断でパスを出し、ボールを奪われたらすぐ戻ることを意識している。「ボランチの役割は全部。守備もするし点も取る。ミスせず『あいつがボールを持つと何かが始まる』とチームメートに思ってもらえるように頑張りたい。2列目の(松井)大輔さん、(山田)大記くんに縦パスが入ったらもっとおもしろくなる。イメージはできています」。シャムスカ監督は大分時代、若手を抜てきし育ててきた。小林はレギュラー奪取へ日々の練習から勝負していく。【岩田千代巳】