ACミランの日本代表FW本田圭佑(28)が強豪ローマ戦(ホーム)でセリエA移籍後初の1試合2アシストを記録した。チームの全得点を右足でお膳立てして2-1で勝ち、連敗を3で止めた。右FWでスピードに乗ったドリブルから何度もチャンスを作り出し、前半には惜しいボレーシュートも放った。

 この活躍に10日付イタリア紙コリエレ・デロ・スポルトは8点と高い評価をつけた。7点だったラ・レプブリカには「日本で発明された新幹線のように動いていた。静かで一気に力を上げ、前に飛び出てシュートを狙う」と絶賛された。バイクのホンダから新幹線へと、これぞ“スピード出世”!? だ。

 この日のミランは濃い色づかいの来季モデルのユニホームを着用していた。その来季はクラブの株式の一部が売却される見込みで、大型補強の可能性がある。背番号10は、残り試合で存在価値を示す必要がある。試合後、無言だった本田に代わり退席処分を受けたインザギ監督から「本田は、彼が持っているそのカルチャー的な部分で皆のお手本になるべき存在だ。皆が手本にして、そこから再出発すべきだ」と称賛された。(波平千種通信員)