現職副会長2人を含む7人が逮捕された国際サッカー連盟(FIFA)の汚職事件の波紋が一気に広がった。傘下の欧州サッカー連盟(UEFA)のプラティニ会長は28日、今日29日の総会(スイス・チューリヒ)で行われる会長選挙で5選を目指すブラッター会長に辞任を求めた。

 今回の事件は5選を目指すブラッター会長にも大打撃を与えたかに映るが、同会長が絶対的な力を持つ現体制の受け止め方は違うようだ。27日の記者会見でFIFAのデグレゴリオ広報部長は「今回の件に会長は関与していない」とトップの責任問題に発展することを否定した。そもそも会長の責任問題を追及し、公然と反旗を翻しているのはUEFA加盟の協会など少数派。4月のFIFA理事選で初当選した日本協会の田嶋副会長も「今回の件は今のところ、会長選に大きく影響するものではないと思う」とみている。FIFA元理事の日本協会小倉名誉会長は日本について「帳簿がしっかりある。大丈夫」とクリーンであることを強調した。