ブンデスリーガ1部マインツへ移籍する日本代表FW武藤嘉紀(22)が、万全のバックアップを受け、ドイツへ飛び立った。7日に羽田空港発の航空機で出発。「新天地はどこにいくときも多少の不安を持ってますけど、それを上回る楽しみな気持ちもある。幼いときの心を忘れず、またそこですぐ慣れるようにしっかりコミュニケーションを取っていきたい」。しっかりと勉強用にドイツ語の本を持ち込んだ。

 左手薬指には指輪が光っていた。4日未明に結婚を発表し「常に支えてもらいましたし、彼女と付き合ってから本当にいいことずくめだったので、今度は自分が幸せを与えられるように、サッカーだったり生活面でお互いに支えたい」と責任感をにじませる。家族を支える気持ちが芽生えると同時に海外挑戦に向けたサポート態勢も整っている。

 荷物には、東京時代から提供されている西川産業のマットレスを詰め込んだ。今回の航空券は全日空にサポートしてもらった。七夕とあって出発直前には短冊に「ドイツでしっかり活躍できるように」と願い、新たな挑戦に向かった。【栗田成芳】

 ◆武藤の今後のスケジュール 今日8日にメディカルチェックを受け、契約書に正式サインをする。すでにチームは始動しており、9日に練習合流と入団会見を予定。11日に地元クラブとの練習試合を行うが、武藤の出場は未定。17日から23日までフランス・エビアン合宿を行い、19日にフランス1部サンテティエンヌ戦、22日に同モナコ戦。29日にセリエAラツィオと対戦し、8月9日に今季初公式戦となるドイツ杯コトブス戦を迎える。同15日リーグ開幕戦はホームでインゴルシュタットと対戦する。