【マインツ(ドイツ)26日=栗田成芳】日本代表FW武藤嘉紀(23)が所属するマインツのマルティン・シュミット監督(48)が、武藤を称賛した。初勝利したボルシアMG戦を振り返り「多分、5回はオフサイドがあったかな。だがそれはいいことだ。私はオフサイドにも果敢に攻めていく選手が好きだ。何度も飛び出しにチャレンジすれば、いつか相手は守備ラインを維持できなくなるんだ。だからこそ彼のようなプレーが好きなんだ」と評した。

 武藤は1トップとして前線から相手を追い続けた。後半15分過ぎには両足がつっている状態に陥っても、走り続ける姿に交代カードは切らなかった。「(岡崎)慎司のような仕事をしてくれた。武藤は走行距離(12・47キロ)とダッシュ(29本)で素晴らしい数字を残した。我々は前線にベストDFが欲しいんだ。彼はこの試合で慎司のプロフィルを受け継いだのかもしれない」と昨季まで2年連続2桁得点の岡崎と重ねる。

 ただ求められることは試合ごとに変化する。「この前の試合は武藤の方が合っている選手だった。次の対戦相手はハノーバー。異なる試合で異なるプレーが要求される。だが武藤はこの試合で名刺をしっかりと残していった」と評価。29日の次節は、サイドでの起用を示唆した。