27日のスペイン国王杯決勝でバルセロナに1-3と敗れたアラベスについて、28日のスペイン紙は「敗れたものの勝者として胸を張る」と伝えた。

 選手たちは試合終了の笛の後、何人かはひざから崩れ落ち、顔を覆い、涙したが、戦い続けた彼らを誇りに思うサポーターたちはチームソングやアラベスをたたえるチャントを歌い続けた。

 キャプテンのマヌ・ガルシアは「とても誇りに思うし、とても幸せだ。人々が涙し、気持ちをあらわにしているのを見るのは本当にすてきなことだし、自分たちはここ数年苦しんできたことを考えればなおさら。トロフィーには1歩届かなかったけど、自分は勝者のように感じているし、アラベスの人々は勝者だと感じているはずだ。本当に彼らがいることで自分たちは幸せだ」。タイトルこそとれなかったが、サッカーを通してチーム、アラベスの人々が1つになれたことに胸を張った。

 また、今季限りで退団が濃厚なペジェグリーノ監督は、バルサのようなタレントが足りなかったことが勝敗を分けた原因と振り返ったほか、「混乱している部分もある。一方では結果に関してもっと出来たはずだという残念な部分があるが、一方では選手が見せてくれた試合、この1年チームを支えてくれたサポーターへの感謝の気持ちでいっぱいだ。今日の試合は忘れられない。クラブ、選手、サポーターは勝者として胸を張れる」と全力を尽くし敗れたチームを誇りに感じているという。