日本代表のアギーレ監督が八百長に関与した疑いでスペインの検察当局から告発された問題で、スペイン2部リーグ、サラゴサのミゲル・ガイ広報部長は17日、「当時を知っている幹部は今のクラブにいない。われわれが解決できる問題でないが、公正な判断を求めたい」と裁判に全面協力する方針を明らかにした。

 疑惑の対象は2011年5月21日の最終節にアギーレ監督が率いていたサラゴサがレバンテを2-1で下し、1部残留を決めた試合。当時の会長や監督、選手が試合の結果を操作することで合意し、レバンテの選手らに合計96万5千ユーロ(約1億4000万円)を支払ったとされている。

 クラブによると、当時も所属していた主力選手はカルロス・ディオゴだけ。同選手は「大変なことになったが、コメントは広報に止められている」とノーコメントを通した。ガイ広報部長は「ボーナス」として事前に選手らの口座に振り込まれた不自然な金銭の動きについて「こういう話は聞いたことがない」と疑問を呈した。

 声明文では「もし(疑惑が)事実である場合は個人の利益のために実行されたものであり、サラゴサの利益のためではない。裁判で事実をクリアにする用意はできている」との姿勢を示した。