<セリエA:ローマ0-0ACミラン>◇20日◇ローマ
日本代表FW本田圭佑(28)が所属するACミランはアウェーでローマと0-0で引き分けた。
定位置の右FWで先発した本田は前半2分にミドルシュートを放ったが、ゴールを奪えず後半28分に交代した。これでミランは年内のリーグ日程を終了した。
試合後、本田は取材エリアで記者の質問に答えた。やりとりの一部は次の通り。
-今日は勝ち点1が取れて良かったのか、もしくは勝ち点1しか取れなかったのか
「どちらも、ではないか。(ミランが1人)退場してからは、勝ち点1を取ろうという方が強かったのではないか。それまでは、後半入り方が良かったので、勝ちにはいっていた。しかし、退場してからはちょっと戦術が変更されたかなと思う」
-前半、立ち上がりの入り自体は悪くなかったようだが
「入り方は悪くはなかった。途中から下がりすぎの部分はあった。ボールを取る位置があまりに低かったので、あまりいい攻撃ができていなかった」
-相手もサイド攻撃を仕掛けてきて、本田選手も守備に追われる時間が増えていった
「そう。それを本当はしたくないんだが。それがチームとしての力の差というか、どうしても引いてしまうと攻撃のいいところが、ミランとしてなかなか出ない」
-後半立ち上がりに右サイドバックの選手と話し合っていたが守備のことか
「細かいコミュニケーションを、しっかりとりながら、できるだけ自分は攻撃にいかせてもらわないとミランの良さが出ないんで。そのバランスというか、相手によって、今日は相手がローマということで、どれだけ自分たちの良さを出せるのかという挑戦はした。結果としてはあまり出なかった」
-でも、守備では相手を抑えられた
「守備にも攻撃にも課題はあるが、失点をしなかったということに関して言えばローマの攻撃陣の方が不完全燃焼だったという見方もできるのではないか。ここは(相手の)ホームだし」
-今シーズン、ここまでを振り返って
「立ち上がり(=序盤は)フリーでシュートシーンにいかせてもらって、それで点が取れていたが、途中から、少なくともゴール前でフリーにしてもらえない状況が続いて、点を取るなら何かしらもうひとつ工夫が必要な状況ではあった。新たな課題はすでに感じているし、その中で自分の成長というのも日々感じている」
-ミランの10番として1年たった
「立場としての慣れやポジションとしての慣れはそれぞれ違う。このミランの10番をやるというのはポジションというよりも、やはり立場として慣れないとやっていけない。それはメディアとのやりとりもそうだし、ファンとのやりとりもそう。
当然ながらこういう対戦相手とのやりとり、すべてがある。まあ、自分が求めてきたものなので。なかなかタフでもあるが、割と楽しんでいる。
やはり難しさがないと自分は成長していけないと思っているんで。自分はそういうタイプだから」
-その戦いの中に面白さがある?
「ある。悩みながら、試行錯誤しながら、前に進んでいる実感はある」
-次はアジア杯だが
「アジアカップはまた別の戦い。相手も違うし味方も違う。自分にとっては当然ながら、また違う意味での挑戦がアジア杯であるのかなと思う」