日本代表のMF香川真司(22=ドルトムント)が、今冬にプレミアリーグ王者のマンチェスターUに移籍する可能性が5日、高まった。マンUが本格的に調査を開始し、2011-2012年シーズンのブンデスリーガ開幕戦(8月第1週)から全試合をチェックする方針であることが判明した。関係者によると香川本人もプレミア移籍に前向きで、正式オファーが届き次第、交渉の席につく意向だという。早ければ年内にも目標のビッグクラブ移籍が実現しそうだ。

 ついに、香川が念願のビッグクラブに移籍する可能性が高まった。ルーニーやオーウェン、朴智星ら世界的スターがそろうプレミア王者のマンチェスターUが、本格的な調査を始めることが分かった。11-12年シーズン開幕戦から視察団を送り、全試合をチェック。ファーガソン監督にリアルタイムで、情報を送る方針を固めたという。正式オファーが届くのは、時間の問題になってきた。

 香川もプレミア移籍に前向きだ。関係者によると、本人はマンUから水面下で調査を受けていることを把握済みで「正式な話が来れば、聞いてみたい気持ちが強い。プレミアは挑戦したいリーグの1つ。マンUならなおさら行って、自分の力を試してみたい」と漏らしている。移籍金の問題などドルトムントとの交渉にも左右されるが、本人が移籍に前向きな姿勢を示したことで、話し合いが本格化すれば一気に進展することも考えられる。

 昨年末からマンUに興味を持たれていた。だが1月のアジア杯で右足小指付け根を骨折し、長期離脱したことで1度は消滅。その後、5月14日のリーグ最終節フランクフルト戦で4カ月ぶりに実戦復帰することが伝えられると、再びマンU側は現地に調査団を派遣したという。その試合で香川は終盤わずか2分間の“お披露目”の出場に終わった。現時点で故障からの回復具合や、プレミアへの適応性など資料が十分ではないため、関係者は「(香川の)11-12年シーズン前半戦の動きを見極めた上で、ファーガソン監督の判断で獲得に動くだろう」と明かした。

 香川は欧州1年目の昨季、8月~12月にかけて17戦8得点でブンデスリーガの前半戦MVPに輝いた。後半戦は故障で棒に振ったものの、ドルトムントのリーグ優勝に貢献。2年目の今季も同じような活躍をすれば、マンUから正式オファーが届くのは確実だ。プレミアの他クラブやスペイン、イタリアのクラブも獲得に動く可能性もあるが、あくまでも香川は世界的なビッグクラブへの移籍を視野に入れている。

 マンUは欧州チャンピオンズリーグ決勝でバルセロナに敗れはしたものの、10-11年シーズンの欧州CL準優勝クラブだ。香川にとってもこれ以上ない、最高のステップアップにつながる。今年1月にインテルミラノに電撃加入したDF長友に続く日本人のビッグクラブ移籍へ。今冬に「マンU香川」が誕生する可能性は、十分にある。