日本代表MF本田圭佑(27)が所属するCSKAモスクワのエフゲニー・ギネル会長(53)が29日までにモスクワ市内で共同通信のインタビューに応じ、本田の退団と今夏の移籍話の舞台裏を明かした。12月末で契約満了となる本田はすでに退団の意思を固めている。同会長は「残ってほしいが、彼は大人だから自分で(移籍を)決断するだろう」と口にした。

 今夏には、名門ACミランとの交渉が土壇場で破談となった。「相手は交渉可能になる前の2月から本田側と接触し、私抜きで話を進めた。最初に私のところに来ていれば違った。ロシアで人を欺くのは絶対に許されないことだ」と問題は移籍金の額でなかったと強調。ミランは移籍金ゼロとなるこの冬も獲得に乗り出している。

 クラブ内、ロシアのサッカー界で強い力を持つ同会長は約4年間所属した日本のエースに対し「ロシアを離れても家族の1人だ」と感謝を口にし「ロシアのリーグを怖がらずに、安心して来てほしいと伝えたい」と本田に続く日本人選手獲得の可能性に触れた。