<オラ通信員便り>

 スペインリーグの顔であるリオネル・メッシ(26=バルセロナ)とクリスティアノ・ロナルド(29=Rマドリード)。2人はW杯ブラジル大会でも主役を務めることを期待されている。だがロナルドが欧州予選プレーオフのスウェーデン戦・第2戦でハットトリックを決めるなど、ポルトガル代表でも活躍しているのに対し、メッシはアルゼンチン代表でそこまでのインパクトは残せていない。

 なぜメッシは代表で輝けないのか?

 第1の問題は移動距離だろう。バルセロナ-ブエノスアイレス間は、東京-マンチェスター間よりも1000キロ遠い。欧州旅行をした人であれば、帰国直後の体の重さと時差調整の難しさは分かるはず。

 また、よく言われているのが、アルゼンチン代表にはメッシにラストパスを供給できる選手がいないということ。ここで注目したいのがロナルドのチームメートであるディマリア。Rマドリードのアンチェロッティ監督のもと、ディマリアはサイドから中盤にポジションを変更。その突破力と高い精度のパスでロナルドのゴール量産をサポートしている。

 ディマリアは、今度はアルゼンチン代表でメッシの力になるだろう。決定的なラストパスを出し、バルセロナの10番の代表でのタイトル獲得を後押ししてほしい。(スペイン・山本孔一通信員)