<セリエA:キエボ0-2インテルミラノ>◇15日◇ベローナ

 来年1月のアジア杯(オーストラリア)の日本代表に招集された選手にも、アギーレ監督が検察当局から八百長疑惑で告発されたことへの波紋が広がっている。インテルミラノDF長友佑都(28)はキエボ戦後、「信じてやるだけです」と戸惑いの感情を吐露した。

 敵地でキエボを下し、リーグ戦6試合ぶりの勝利を飾った。本職の左サイドバックなどでフル出場。前半19分には、ドリブル突破からゴール前にパスを入れて先制点の起点となった。マンチーニ監督体制4試合目にして、うれしいリーグ戦初勝利。試合後には笑顔も見せた。アジア杯について「今回も相当難しいとは思うけど、もちろん優勝を狙ってね」と意気込んだが、アギーレ監督の質問を受けると、表情は曇った。「僕もニュース、情報しか分からないので…。信じてやるだけです」。そう言い残し、スタジアムを後にした。

 長友は右肩を負傷した11月の合宿を除いて、アギーレ体制で最初から招集されている。ピッチ内外でチームをけん引し、セリエAやW杯などで得た経験などをもとに若手に助言するなどしている。

 失意のW杯ブラジル大会から再出発し、前日15日にはアジア杯メンバー23人が決まった直後の告発。その影響は小さくなく、選手の士気にも影を落とす可能性がある。