男子200メートルでウサイン・ボルト(28=ジャマイカ)が20秒13で優勝した。

 20秒13は今季世界4位だが、ボルト自身が持つ19秒19の世界記録とは隔たりが大きかった。

「難しいレースだったとは言いたくないが、(雨で肌寒い気象状況で)国際大会初戦を走るには良いコンディションではなかった」

 今季のボルトはリレー種目とエキシビションレースは国外でも走っていたが、個人種目はジャマイカ国内のレースにしか出ていなかった。

 また、昨年は故障の影響で200メートルは1回も走っていない。

「ケガを気にしないレースができたことはうれしかったが、良い走りをするにはもう何レースか走らないといけない」

 ボルトは来月、ダイヤモンドリーグ・ニューヨーク大会(13日)の100メートルなどに出場予定。

 男子100メートルは前世界記録保持者のアサファ・パウエル(32・ジャマイカ)が優勝したが、記録は10秒04と低調だった。男子600メートル(五輪&世界陸上非実施種目)には800メートル世界記録保持者のデービッド・ルディシャ(26・ケニア)が出場したが途中棄権した。

◆今季の男子200メートル

 まだレース自体が多く行われていないため、デドリック・デュークス(23・米国)が5月16日に走った19秒99が今季世界最高記録で、唯一の19秒台でもある。ボルトの20秒13は今季世界4位で、高瀬慧(26・富士通)が5月17日に東日本実業団(熊谷)で出した20秒14は今季世界5位。

 高瀬の記録は日本歴代2位で、8月の北京世界陸上で決勝進出も期待できるレベル。

 今週末のダイヤモンドリーグ・ユージーン大会には、100メートルで9秒74の今季世界最高をマークしているジャスティン・ガトリン(33・米国)が出場する。