日本陸連は16日、都内で開いた理事会で、リオデジャネイロ五輪のトラック・フィールド種目の選考基準を承認した。

 特徴的だったのは、選考会となる日本選手権に出場できなかった選手を救済できる項目。優先順位は最も低いが、内定条件を満たした選手が3人未満の場合、強化委員会が推薦する標準記録突破者を対象にする。麻場一徳強化委員長は「不測の事態があった場合に対応したい」と説明。日本選手権でのアクシデントや、ケガなどで欠場した場合を想定。今年は男子短距離の桐生祥秀が故障で日本選手権を欠場し、世界選手権代表から漏れた。同委員長は「必ず本番に間に合うことが条件」とした。

 ◆リオ五輪トラック・フィールド種目の選考基準 日本陸連が定めた派遣設定記録の突破者のうち、来年6月の日本選手権で8位以内に入った最上位を自動的に代表とする。国際陸連が設定した参加標準記録の到達者が日本選手権で優勝した場合も決定。これ以外は日本選手権8位以内の派遣記録突破者や同3位以内の標準記録到達者らを対象に、6月末の理事会で選考する。長距離以外は、日本選手権後に派遣記録や標準記録に達した場合、追加の可能性がある。