昨年の世界ユース選手権で男子短距離2冠に輝いたサニブラウン・ハキーム(17=東京・城西高)が、リオ五輪出場を断念した。日本陸連は22日、サニブラウンが左太ももの違和感で、五輪選考を兼ねた日本選手権で出場予定だった100メートルと200メートルの欠場を発表。これでリオ五輪とU20世界選手権(7月、ポーランド)への出場が絶望的となった。「今年初めから目標の1つとしてきたU20世界大会2冠とオリンピック出場でしたが、断念することになりました。本当に悔しい気持ちでいっぱいです」と日本陸連を通じコメントした。

 サニブラウンは、18日に高校総体南関東大会の男子400メートルリレーに1走で出場した後の練習で負傷。指導する山村監督は「選手の体調管理には細心の注意を払ってまいりましたが、結果としてスタートラインに立たせることがかなわず、大変申し訳なく思っております」。将来有望な17歳は「2020東京五輪を目標に今できることから精いっぱい頑張ります」とした。

 ◆男子200メートルの代表争い 枠は最大3。日本陸連の派遣設定記録(20秒28)は藤光と高瀬が、参加標準記録(20秒50)は飯塚とサニブラウンが突破していた。サニブラウンの欠場によって藤光、高瀬、飯塚の3人が代表3枠に近づいた。