<山口国体>◇8日目◇8日

 成年女子100メートルは、日本記録保持者の福島千里(23=北海道ハイテクAC)が自らの記録に0秒03差に迫る11秒24の大会新記録で2連覇した。

 福島から思わず笑みがこぼれた。いつものようにスタートで大きくリードすると、そのまま他をよせつけずに圧勝。タイマーを見ると速報の11秒26が、正式計時では11秒24に。11秒21の日本記録に次ぐ自身2番目の好タイムで、昨年優勝時にマークした11秒26の大会記録を更新した。「8月の世界陸上に一番のピークを持っていったので」と、最高の状態ではないなかでのセカンド記録だった。

 個人種目では今大会がシーズン最終戦。2008年から続いていた日本記録更新が今季はできなかったが、11秒2台を2回マークし、世界陸上では日本人初の準決勝に駒を進めた。「階段に踊り場があるのと一緒で、記録も停滞する時期が必ずある。今回11秒2台を出せたということは、そこを超えるための準備はできていると思います」

 五輪イヤーの来季、福島の記録が再び上昇曲線を描きそうだ。