<陸上:東日本実業団選手権>◇初日◇19日◇埼玉・熊谷陸上競技場

 男子やり投げは山本一喜(28=モンテローザ)が最終6投目に78メートル17を投げ、荒井謙(30=七十七銀行)を逆転して優勝した。山本にとっては大学3年時以来、8年ぶりの自己記録更新。かつては日本のやり投げ界を背負って立つ人材と期待されたが、腰の故障などで伸び悩んだ。

 本来なら喜んでいいところだが、五輪標準記録には届かなかった。ディーン元気(20=早大)と村上幸史(32=スズキ浜松AC)の2人が五輪A標準(82メートル00)を破っている種目。「オリンピックに行くためにずっとやってきたので、ここで満足してはいけません」と気を引き締めた。ただ、「今日だけは喜んでいいかな」と安堵の表情も見せていた。