日本が逆境に打ち勝ち、3大会ぶりの五輪出場を決めた。優勝チームに与えられる16年リオデジャネイロ五輪出場1枠をかけ、地元の中国と決勝で対決。主将の吉田亜沙美(27=JX-ENEOS)を中心に序盤から持ち味のスピードを生かし、85-50で圧勝した。43年ぶりの優勝を飾った13年大会に続く2連覇で、団体球技の日本勢では最初のリオ切符となった。

 チーム唯一の海外組の渡嘉敷来夢(24=シアトル・ストーム)が、大会MVPの活躍で悲願に導いた。決勝では中国センター陣との「190センチ台対決」で終始優勢。ゴール下だけでなく、遠い距離からもシュートを決め、「決勝は楽しみたいと思った。何も考えずにプレーした」とエースの面目躍如だった。

 海外への挑戦は前向きではなかった。英語の不安などが理由だったが、今年一念発起で渡米した。最初は控えだったリーグ戦では先発に定着。体重も3、4キロ増え「肩回りが大きくなった」と192センチ、85キロと体は厚みを増した。今大会前にはチームメートで五輪3連覇した米国代表バードから「絶対に五輪は出るべき」とエールも送られた。

 「全員の気持ちが強かったと思う。まだ五輪に出られるという実感が湧かない」。米国でもまれ、成長著しい、頼れるエース。リオではさらに成長した姿をみせる。