リオデジャネイロ五輪で銅メダルを獲得した長野県出身のバドミントン女子シングルス奥原希望(21=日本ユニシス)とシンクロナイズドスイミング団体の箱山愛香(25=長野シンクロクラブ、栗田病院)が30日、そろって長野県阿部知事を表敬訪問し、知事から「スポーツ特別栄誉賞」を授与された。

 長野県旗の色であるオレンジ色のユニホームを多く着用し、地元大町市のゆるキャラ「おおまぴょん」のマスコットを試合用のバッグに付けるなど地元愛を力に戦った奥原は「誇らしい。この賞を励みにもっともっと頑張りたい」。長野市内の病院で働く箱山は「4年前はメダルを取って帰って来られなかった分、見せることのある喜びがある。この賞に見合った女性でいられるようにしたい」とそれぞれ喜びを語った。

 今回の五輪では、この日都合が合わず来られなかった競歩荒井広宙(28=自衛隊)と合わせ3選手が、現地の19日にそろって銅メダルを決めた。しかも奥原、荒井は県に初の夏季個人メダルをもたらした。これまで長野出身の五輪選手として有名だったのは、アルベールビル、リレハンメル五輪複合団体金の河野孝典と萩原健司、モーグルで五輪5大会連続入賞の上村愛子ら冬季競技の選手ばかり。夏季競技はそれほど盛んでないイメージがあるが、奥原は「(バドミントンの)環境が整っていないと思ったことはない。こうやって私がメダルを取れたので、これからどんどん夏季競技もさかんになってくれたらすごくうれしい」と後に続く選手が出てくることを期待した。