世界5位で第3シードの錦織圭(26=日清食品)が、5年ぶりの決勝で第4シード、同12位のマリン・チリッチ(28=クロアチア)に1-6、6-7でストレート負けした。チリッチは今季2勝目。対戦成績は錦織の7勝5敗となった。

 試合後の表彰式で錦織は「5年ぶりに決勝のコートに戻ってきたけどチリッチのプレーが素晴らしかった。来年また帰ってきたい」と英語でスピーチした。

 錦織はチリッチの200キロを超えるサーブに大苦戦、第1セットは第4、第6ゲームでブレークを許すと1-6であっさり落とした。

 第2セットに入り、錦織は持ち前の粘りを発揮。相手のショットを拾い苦しみながらもサービスゲームキープした。5-4で迎えた第10ゲーム、ダブルのセットポイントを握った錦織だが連続ミスでブレークできなかったのが響いた。最後はタイブレークとなり、ダブルフォールトで力尽きた。

 5日の楽天ジャパンオープン2回戦で臀部(でんぶ)を痛めて途中棄権して以来の大会。この日の決勝まで5試合を戦い抜き、けがの不安を払しょくした。

 錦織は次戦はマスターズ・パリ大会に第5シードで出場予定。初戦は2回戦からで、同28位のビクトル・トロイツキ(30=セルビア)と同53位のアドリアン・マナリノ(28=フランス)の勝者と対戦する。