錦織の活躍で活況だった日本男子テニスに、とんでもない不祥事が勃発した。09年全日本選手権ベスト4で、16歳以下の国別対抗戦ジュニア・デ杯で錦織圭とダブルスを組んだこともある三橋淳(27)が八百長などを持ち掛けた不正で、テニス界から永久追放された。

 三橋は165センチと小柄な体形だったが、がっしりしており、パワフルで躍動的なプレースタイルが特徴だった。身長が低いながらサーブは威力があり、フォアハンドは豪快そのもの。非常にアグレッシブで、フォアを軸に相手を追い詰めて行くスタイルだった。

 全日本トップクラスの力を秘め、高校時代にプロに転向。積極的なテニスで存在感を示し始め、09年には全日本選手権シングルスでベスト4に進出した。その後はコートから突然離れてしまったと、テニス関係者の間で話題になっていた。三橋は自身のブログ「侍」で14年8月に選手に復帰したとつづったが、この年の12月を最後にツアー大会から姿を消している。

 10代のころからトラブルメーカーとして知られ、ある関係者は「悪ガキのまま年を取っている」と指摘するほど。素行に問題があったという声がある一方で、なぜテニスから離れ、なぜ八百長行為に関与したかを知る関係者は少ない。15年を最後に、日本協会の選手登録も更新していなかった。