関西大学ラグビーのリーグ委員会が3日、大阪市内で開かれ、10月10日に開幕を予定するAリーグ(1部)を中止(不成立)とし、非公式戦となる代替試合を行う方針を固めた。中止は戦争の影響で開催されなかった44、45年以来、75年ぶり。会議後に各大学へ現状が報告されたとみられる。

今季は新型コロナウイルスの影響で、1試合でも棄権する大学が出た場合はリーグ不成立とし、全カテゴリーで入れ替え戦も行わない方針だった。現時点で開幕にAリーグ8大学がそろう見通しが立たず、成立が厳しい状況となっていた。

関学大は大学側の方針で全体練習を行えておらず、安全性に配慮した日本協会のガイドラインに沿った実戦までの練習日数が足りない見通し。8月に部員60人が陽性となった天理大は現時点でチーム活動再開日が未定だ。早期再開となっても、実戦までに必要な日数を消化できるか不透明だ。

全国大学選手権の開催可否も日本協会等で議論が続いており、仮に開催となれば、Aリーグは代替試合を中断し、11月から出場校を決めるトーナメントを行う見通し。この日のリーグ委員会後は出席者にかん口令が敷かれ、緊張感が漂った。最終的には今月の関西協会理事会での承認を経て、決定となる。リーグ戦実施の方針で動いてきたが、コロナ禍で苦渋の決断を強いられた。