リズムダンス(RD)首位の村元哉中(かな、28)、高橋大輔(35)組(関大KFSC)が、22年北京五輪シーズン初戦を優勝で飾った。FD129・70点の合計214・44点。今回は国際スケート連盟(ISU)非公認大会で、その他の条件等から単純比較はできないが、3月の世界選手権銅メダル相当の高得点となった。

昨季から継続の「ラ・バヤデール」を舞い、演技後はうなずく村元に高橋がそっと手を添えた。20年12月の全日本選手権。リフトでバランスを崩し、多回転の片足ターン「ツイズル」で乱れると、高橋は「何が原因か分からない。ミスはミスなので、深く反省して次につなげます」と口にした。オフ期間も滑り込み、迎えた2季目。要素のつなぎは一層なめらかになり、リフトでもレベルアップした形を披露した。

前日3日のRDでは新プログラムの「ソーラン節&琴」で84・74点を記録した。今季の演目を発表した6月。高橋は「さらにパワーアップした『ラ・バヤデール』をお届けします! ぜひお楽しみに!」と呼びかけ、村元も「さらに進化したラ・バヤデールの幻想的な世界を大ちゃんと二人で皆様の前でまた表現できる事を心から楽しみにしています」と誓っていた。

今季はグランプリ(GP)シリーズ第4戦のNHK杯(11月12~14日、東京・国立代々木競技場)に出場を予定。昨季は日本勢3組のみの参加だったが、今回は21年世界選手権優勝のビクトリア・シニツィナ、ニキータ・カツァラポフ組(ロシア)など、世界トップレベルのカップルが集結する。約5カ月後に迫った北京五輪における日本勢の出場枠は1。収穫と課題を胸に、勝負の秋へと進む。