2020年東京五輪招致委員会は4日、国際オリンピック委員会(IOC)総会が開かれるブエノスアイレスで初めての記者会見を開いた。外国メディアから東京電力福島第1原発の汚染水漏れに質問が集中し、竹田恒和理事長が「東京の食品、水、空気は安全で全く問題ない」と不安を打ち消した。

 欧米でも汚染水問題は連日報道されており、関心の高さが浮き彫りになった。6つの質問のうち4問が汚染水絡みで、同理事長が「放射線量はロンドン、パリなどと同じレベルだ。東京は福島から250キロ離れている」などと繰り返した。

 7日の招致プレゼンテーションでは、安倍晋三首相が説明する方針という。この問題で竹田理事長は、8月下旬に約100人のIOC委員に対し、東京の安全性を説明する手紙を送っている。

 同席した日本体協の張富士夫会長は、東京が開催都市に決まれば、名誉会長を務めるトヨタ自動車が協賛社になる考えを示した。「日本企業は長きにわたり、国内外のスポーツイベントを熱心に支援してきた。東京で開催すれば大成功すると確信している」と述べた。

 開催都市は7日(日本時間8日)に決定する。