<卓球:全日本選手権>◇5日目◇16日◇東京体育館

 男子ダブルスで、静岡県勢3選手が金銀銅メダルを獲得した。世界選手権銅メダリストで、磐田市出身の水谷隼(明大2年)組が大会4連覇を達成。清水国際出の池田和正(明大3年)組が自身初の準優勝を果たし、沼津市出身で学生王者ペアの瀬山辰男(中大3年)も3位に入った。

 水谷は大学の先輩相手でも容赦しなかった。強打を連発し、決勝の3ゲームで失点はたったの12点。静岡時代にペアを組んで全日本カデット(14歳以下)で優勝したこともある池田を、まるで寄せ付けずに4連覇を果たした。「連覇を続けることは本当に難しいが、僕たちのレベルも上がっている。達成できてうれしいし、出場するからにはずっと連覇し続けたい」と生涯優勝宣言も飛び出した。

 ペアを組む岸川との母体が違うため、大会前の練習は2日間だけ。10日には決勝の2組で練習試合も行ったが、そのときは池田組が3-1で勝っていた。対戦が決まると明大組で集まり「まさか当たるとは」と笑い合った。「調子が良ければ、もしかしたら行けるかなと思ったんだけど…。実力差が分かりました」と、完敗に池田は苦笑いした。

 準決勝でゲームカウント1-2と、初めてリードを奪われながら逆転勝ち。決勝は圧勝と、どんな場面でも勝てる自信がみなぎっていた。それは「世界で1番になるために練習をしてきた」から。「シングルスでも4連覇が懸かっている。(韓陽との)初戦が厳しい戦いだが、突破して果たしたい」と高みを目指した。【今村健人】