日本オリンピック委員会(JOC)が暴力指導問題を起こした全日本柔道連盟(全柔連)への2013年度の組織運営に関わる交付金を停止する処分案をまとめたことが14日、関係者への取材で分かった。19日の理事会で協議する。資格停止までは踏み込まなかったが、極めて厳しい対応で、JOC幹部は「今までで一番重い処分になる」と話した。選手強化には直接影響が出ないよう配慮するという。

 JOCは14日、女子日本代表での暴力行為などを告発した15選手に聞き取り調査をした「緊急調査対策プロジェクト」がまとめた報告書などを基に、加盟団体審査委員会で処分案を検討した。内容は公表されなかったが、青木剛委員長は「暴力、パワハラといった不当行為が存在したことが認定された。全柔連も改善に向けて迅速に対応できなかった」と処分を科す理由を説明。JOCによる処分は軽いものから(1)指導、勧告(2)補助金、交付金の中止または減額(3)資格停止(4)そのほか必要な処分-とある。